リスティング広告の運用は大きく変化しています。以前までは運用者が手作業で行っていたキーワードの購入や削除も、学習により自動で行うことが可能です。
また、ターゲティングも機械学習により、最も効果的と思われるターゲットに優先的に広告露出するなど、配信スケジュールやターゲットを細かく設定していた時代とは大きく様変わりしています。
リスティング広告を語る上で、機械学習は必須のものとなりました。
今回は、その考え方についてご紹介していきますので、運用経験がない方も、広告を他社に依頼したいと考えている方もぜひともご確認ください。
正解を学習させれば機械学習は正解にむかってひたすら前進する
機械学習に必要なことは、まず正解を理解させることです。正解とはリスティング運用でいうところのコンバージョンになります。
リスティング広告運用では、コンバージョンを目標にした運用が大半であるため、コンバージョンすることを正解だと機械に学習させることで、地道にその成果にむかって学習を始めるというイメージです。
つまり、コンバージョンが発生していなければ機械は正解がわからず学習のしようがありません。
広告運用を開始したばかりのアカウントであれば、コンバージョンが取れていないため、まずは学習を促す意味でも、コンバージョンの数をたくさん獲得するところから運用が開始されます。
その上で、コンバージョンするターゲットや配信のタイミングなどのデータが蓄積されてくると、そのパターンをもって機械学習が働き、さらにコンバージョン獲得にむけてうごきだすという結果となります。
ここで注意したいことは、いままでの手動の運用のようにターゲットを狭く設定しすぎたり、キーワードを狭く購入しすぎるといった、一見無駄な費用をかけないための設定をしてしまうことです。
これは手動での運用では効果的ですが、機械学習が主となった今では学習の機会をうばい、コンバージョン数を稼げなくなってしまいます。
そのため、良質なデータがたまってきたら、ある程度のセグメントの解放が鍵となってくることを忘れてはいけません。
ABテストは古い。広告も、使われているキーワードから分析し適用する
広告文についても機械学習が使用されています。以前までに数パターンの広告文を作成しABテストなどを行っていたのではないでしょうか。
しかし、そこで良いと出た結果であっても、媒体やターゲットの変更により結果が全く違うなど、何が正解かわからないケースも多かったですよね。
しかし今では、機械学習によって、複数のキーワードをひとつの広告文に登録しその中のどのキーワードが最も効果的かを分析できるようになりました。。
これは利用している画像も同じで、十何種類の画像を登録し、その画像とどのキーワードの組み合わせが最も効果的かを学習できるようになっています。
その結果、アカウントには最良のクリエイティブデータが蓄積され、ABテストを行わなくても最適の広告がユーザーに露出するようになりました。
どの画像がクリック率が高く、どの広告文しかもどのキーワードが使われたものか、までデータをためることができるため、それらの情報をいかし、次の広告を作成することができるのです。
リスティング広告は機械学習の最も得意とする分野だと思われます。しかし運用者や依頼者が古い考えから、目視での分析やターゲティングにこだわってしまうと非常に結果の出しにくい運用となってしまいます。
ユーザーは多種多様であり、確実な答えを少しの分析結果から得ることは困難です。これからのリスティング広告は、いかに機械学習を働かせるかに焦点をあて、そのためにどのような対策やクリエイティブを入稿していくかが重要になっていると考えた方が良いでしょう。