「営業の片手間で、ホームページの更新もやってるけど、正直手が回らない・・・」「制作会社に任せたけど、成果が出ないし、何をどう改善すればいいのか分からない」「Webからリードを取るって言っても、どう始めたらいいか・・・」
こんなお悩みを抱えていませんか?
実は今、ホームページ運用の「担当者不足」に悩む中小企業が急増しています。
単に「人がいない」という話だけではありません。本当に大事なのは、“成果につながる運用体制”をどう作るか。そして、それを社内リソースだけでやる必要はないということです。
今回は、営業と兼任でWeb運用を任されている方が多い中で、
- Webサイトから月10件以上の問い合わせを得る体制
- 社内の負担を最小限にした持続可能な運用モデル
- 丸投げしすぎない、外注の上手な使い方
を、具体的なノウハウとともに学べるよう、順を追ってご紹介していきます。ぜひ最後までお付き合いください。
なぜ今「ホームページ運用担当者不足」が深刻化しているのか
Webは「作る」時代から「運用する」時代への意識変化から
数年前まで「コーポレートサイトを持っていればOK」だった時代から、今は「常に育てて成果を出す」というWebの役割が求められています。しかし中小企業では、
- 担当者が退職して後任がいない
- 営業・総務などと兼任で運用している
- 制作会社に任せきりで社内に知見が残らない
という状況が多く、「作ったはいいけど、放置されている」状態になりがちです。
中小企業がWeb運用で陥りがちな5つの落とし穴
では、具体的にどのような問題が多いのでしょうか。
- 担当者が片手間で運用している
- 属人化しており、退職後にノウハウが残らない
- 更新が止まることで信頼性が下がっている
- KPIが不明瞭で、改善施策が取れない
- 外注に丸投げし、社内で何も把握していない
これらはすべて、運用体制に「仕組み」がないことが原因です。
そして、仕組みがあれば、担当者がいなくても回る体制が実現できます。
担当者がいなくても成果が出る!Web運用の「3つの仕組み化」

中小企業で「ホームページの担当者がいない」「いても他業務と兼任で手が回らない」というのは、もはや当たり前の現状です。とはいえ、社内リソースが限られているからといって、何もしないという選択は今やリスクです。
では、どうすれば限られた体制でもホームページ運用を継続でき、なおかつ「成果」につなげることができるのか? その鍵となるのが、「仕組み化」です。
ここでいう仕組み化とは、「属人化せず」「業務を分担し」「成果を数値で追える」状態を作ること。担当者がいなくても無理なく、そして結果を出せるWeb運用のための3つの仕組み化についてご紹介していきましょう!
1. コンテンツ運用をマニュアル化し、属人化を防ぐ
まず、最もありがちな問題が「Webサイトの更新が特定の人に依存している」ことです。その人が忙しくなる、退職する、あるいは意欲を失うと、更新が止まり、半年・1年…と放置されることも珍しくありません。
そこで最初にやるべきは、「更新のやり方」を形式にして残すこと=マニュアル化です。たとえば、次のようなマニュアルを作ることで、誰が見てもある程度同じように運用できる状態を作れます。
- 更新頻度の目安(例:月に1回製品ニュース、2回ブログ、更新の仕方)
- 記事構成のテンプレート(タイトル、見出し、問い合わせボタンの場所など)
- 画像の選定ルール(自社製品写真/フリー素材)
- SEOキーワードの設定方法(検索ニーズを意識した選び方)
こうしたルールはWordやGoogleドキュメント、Notionなどで十分作成可能です。一度整備すれば、外注先や後任者にスムーズに引き継げるため、社内で無理に引き継ぎのたびに一から教える必要もなくなります。
一見いつでもできそうでなかなかやらない業務ですが、一度やっておくと安心できますので、担当者がいるうちに、手が空いているうちに進めておきましょう。
2. 成果を「数値」で測るKPI設計を行い、やる意味を見える化する
次に大事なのが、「何のためにWebサイトを運用しているのか?」という目的を数値で管理することです。これは社内での説得材料にもなり、上司や経営層からの理解・予算確保にも大きく貢献します。
社内のホームページの作業は、なかなかその業務を認めてもらえなかったり、後回しにされたりしますよね。そういったことをなくすためにも、ぜひ見える化をおすすめします。
たとえば、以下のようなKPI(重要指標)を設定するとよいでしょう:
- 月間PV数(ページビュー)
- 問い合わせ件数(フォーム送信数)
- CVR(訪問→問い合わせの成約率)
- ブログ記事の平均滞在時間
たとえば「記事を月2本更新したら、問い合わせが月3件→5件に増えた」といった成果が出れば、それは明確な評価ポイントになりますし、「Web運用にお金や人手を割く意味」が社内で共有できます。
また、Googleアナリティクスやサーチコンソールといった無料ツールでも、これらの数値は簡単に取得できます。外注パートナーにKPIレポート作成まで含めて依頼するのも一つの方法です。
自分の仕事の意義を守るために、上手に外注パートナーに数字の依頼をする方法を知っておきましょう。
3. 業務の切り分けとパートナー活用で「続けられる体制」を構築する
最後に、運用が長続きしない理由の多くは、「全部自分でやろうとする」ことにあります。
Web運用は、戦略、コンテンツ企画、文章作成、画像制作、SEO、CMS更新など、想像以上にタスクが多岐にわたる仕事です。
このすべてを一人でこなすのは、無理があります。
そこで必要になるのが、業務の切り分け=どこまでを社内でやり、どこからを外注するかの線引きです。
実際の分担例
社内が担う | 外注が担う |
---|---|
製品情報の提供 | キーワード選定、SEO設計 |
顧客からの声の収集 | 記事のライティング・CMS投稿 |
コンテンツの最終確認 | 分析レポートの作成と改善提案 |
このように分ければ、「Webのプロじゃない社員」でも成果が出せる体制が整います。
さらに、定期的なZoomミーティングなどで進捗を確認したり、月次レポートで効果を見ながら改善する仕組みを持つことで、「ちゃんとやれてる」「任せて安心」という心理的な安心感も得られます。
丸投げしない、任せきりにしない。「外注の上手な使い方」とは?

よくある外注の失敗は、“丸投げ”と“放置”の合わせ技で起こることがほとんどです。
大事なのは「外注先との付き合い方=運用パートナーとの関係構築」です。外注とは、ただの「作業依頼先」ではなく、成果を出すための共同プロジェクトの相棒として位置づけましょう。
1. 最初に「期待する成果」を明確に共有する
外注に依頼する場合、「ブログを月4本書いてほしい」ではなく、「月10件の問い合わせを目標にしたい」「3ヶ月で資料ダウンロード数を倍にしたい」といった、目的ベースの会話をしましょう。
目的を明確に伝えることで、外注側もそのゴールに向けた施策(構成案、キーワード選定、コンテンツ案)を提案しやすくなります。
逆に「とりあえず更新しておいて」と任せてしまうと、成果に直結しない作業だけが続くことになりがちです。
2. 「情報提供」は自社の責任と割り切る
多くの企業が「すべてお任せします」と言いがちですが、実際には自社からの情報提供がなければ良いコンテンツは作れません。
- 製品・サービスの詳細情報
- お客様からのよくある質問
- 社内の強みや他社との違い
- 実際の導入事例や担当者のコメント
このあたりは外部パートナーには見えない部分です。
ですから、「1時間だけ話すので、そこから記事にしてください」といった形でのヒアリング→外注側が整理・制作という流れが理想的です。
3. 「進行管理」と「振り返り」は社内で主導する意識を持つ
外注任せにすると、「何をやってるのか見えない」「いつ更新されたのか分からない」といった不安が残ります。おすすめは、月1回の定例ミーティングを設けること。たった30分でも、次のような共有を行うだけで大きな効果があります。
- 今月の成果とKPI進捗
- 反応の良かったコンテンツ
- 来月の更新計画・改善案
- ユーザーの声・社内からのフィードバック共有
この習慣があることで、外注パートナーは作業者ではなく戦略パートナーになり、双方のモチベーションや信頼感も高まります。
外注に依頼したから安心と割り切るのではなく、一緒に良いホームページを作っていくという意識が重要です。
仕組みがあれば、担当者がいなくても成果は出せる
Webサイトの運用は「スキルがある担当者が1人いればいい」というものではありません。
属人化を避け、数値で管理し、分業するという仕組みを導入することで、少人数の企業でも、無理なく、しかも成果を出す運用が可能になります。
これは単なる「人手不足を埋める話」ではなく、“成果を出すための考え方と仕組みづくり”の話です。
人ではなく、仕組みがWebの運用を回す。そこに気づいた企業こそが、Webから安定的にリードを獲得できるようになっています。
上手に回して、ストレスなく、成果を出せるホームページに育てていきましょう。
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