商品やサービスは良いのに、他社との差別化ができずに悩んでいる・・・。
そんな問題を抱えていませんか?特に中小企業にとって、限られたリソースで効率的にブランドを構築することは非常に重要です。
本記事では、競争市場で生き残るための「ブランディングデザイン」の基礎から応用までご紹介します。すぐに取り組める内容なので、時間がなくても知識がなくても、他社との差別化を形にすることができますよ。
ではさっそく、いってみましょう。
ブランディングデザインが重要な理由
ブランドは単なるロゴやデザインではありません。
ブランドとは顧客があなたの会社に感じる「価値」そのものです。一貫したブランディングは信頼感を生み、リピーターを増やします。
市場には多くの競合が存在しますが、その中で「他社にはない価値」を伝えるために、デザインが果たす役割は絶大です。
視覚的に覚えやすいブランドは、顧客の選択肢に残りやすいことが分かっています。
デザインといっても、その場しのぎのデザインではありません。
どのデザインをとっても、共通した何かを顧客が感じる必要があります。それを作り出すのがブランディングデザインです。
しかし、大企業と違い、中小企業には限られた予算しかありません。そのため、効率的で効果的なデザインとブランド戦略が不可欠です。少ないリソースでも実践可能な方法を知ることで、低予算できちんとしたブランディングをすることができるのです。
ブランディングデザインのすすめかた
①ブランドコンセプトを明確にしよう
- 企業のミッションを決める: 例えば「地域社会に貢献する高品質な製品を提供する」など、会社の存在意義を具体的に言語化しましょう。売り上げを上げるなどではなく、会社として社会に貢献できるものは何かを基準に考えると良いです。
- ターゲット層を理解する: 顧客インタビューやアンケートを実施し、顧客の悩みや期待を把握します。ペルソナを設定することで、顧客像を具体化できます。ペルソナはあくまで顧客のイメージを統一するためのものです。どのような客層かを知らずして、ブランディングをすることは難しいので、ツールなどを使って一度作ってみましょう。
初めての人は難しいと思うので、ここでつまづかないように気軽に作ってみることをおすすめします。
ペルソナの簡単な作り方▼
3.競合分析を行う: 競合他社のウェブサイトやSNSをチェックしどのようにブランドを表現しているかを見てみましょう。これにより、自社独自のポイントを見つけやすくなります。
②一貫性のあるデザインを作る
・ロゴ・・・すでにあるところは、それを使っても良いですが、作り替えたいとお考えの場合は、ブランドコンセプトをもとに作成しましょう。CANVAという無料のデザインツールを使っても良いですし、クラウドワークスで依頼しても良いでしょう。先に決めたブランドコンセプトがあれば依頼もしやすく、一貫性のあるデザインで上がってくるので安心です。
・カラー・・・色の心理学を活用し、ブランドの個性に合った色を選びます。3〜5色程度に絞り、ロゴやウェブサイトで一貫して使います。カラーを統一することは基本中の基本ですが、色を決めるのが難しい場合はプロに相談するのも良いでしょう。
・フォント・・・文字も統一すると良いでしょう。ゴシックなのか明朝なのか。フォントも複数種類があります。フォントには歴史もあり、その背景を知ることで自分のブランドに近いものを選ぶことができます。
これらは社内でも実施可能です。完璧を求める場合はプロに依頼すると良いですが、予算がない場合は、自分の知識の中で作成すると良いでしょう。何も考えずに「良さそう」「好きだから」と選んでしまうよりも、色々と背景を考えて作るデザインは、やはり本物の重みをもちます。
素人だからと思わず、きちんと考えて作ったものに自信をもって大切にしてください。
ブランディングデザインの実践ステップ
ここからは社内全体を含めてブランディングデザインを軌道にのせていくためのステップをご紹介していきましょう。
①ブランド評価シートを作成
現在のブランドの状態を評価してみます。ブランドイメージの認知度、競合他社との比較、自社の強みをリスト化します。顧客へのアンケート調査を通じて、現在の印象や期待を把握してみることで、今の状態がどういう状態なのか、どんな印象をもたれているのかを把握しておきます。
②目標設定
短期目標、中期目標、長期目標を設定しましょう。短期ではロゴやデザインガイドラインを完成させるといった形に見えるものを作り、中長期でブランド価値を向上させるための取り組みやイベント、結果がどうであったかの回収などを設定しましょう。
気をつけたいのが、多くの場合短期目標を達成すると、ブランディングデザインが終了したと思いがちな点です。
本当のゴールは、最初にとったブランド評価シートをもとに、以前のデザインと変更後のデザインがどう印象が変わったかなど、結果を知ることです。
またその結果をもとに、最終的に売り上げアップや、認知度向上などの数字に見える成果を出すためにどうするかを考えていくところまでが最終目標となります。
③社内チームでワークショップを実施
なんとなく形になってきたら、社内の多くの意見なども取り入れましょう。社員から自由な意見を募り、ブランドの価値やメッセージを抽出します。「理想のブランドイメージ」をテーマにディスカッションしてみましょう。
デザイン案を複数作成し、社員全員でフィードバックを行ったり、最終案を選定し小規模な市場でテストをしていきましょう。
ここで多くの人の意見を聞くと混乱してしまいがちになります。
あくまで、意見は参考にするものであって翻弄されないようにしましょう。さまざまな案を言われて、わからなくなってきた時には、最初に作成した企業のミッションや、ペルソナを思い出し、大きくずれていないかを確認しながら進めていきましょう。
難しいと感じた場合は初期コンサルを依頼するのも良い
デザインもなんとくなく決まり、方向性も見えてきたが、いまいち社内でまとまらない・・・。
そんな段階で止まってしまった場合は、第三者の企業に依頼するのも良いです。
ロゴやデザインの方向性、ターゲットまで決めているのであれば、そこまで費用も高くならないでしょう。
重要なのは、プロが入り、決定までもっていってくれたという実績です。
社内だけで決めると、人と人との関係でうまくまとまりにくい場合も多いですよね。
それらを外部に伝え、うまく説得力を持ってまとめてもらうこともできます。
そういった使い方で外注に依頼するとスムーズに進む場合もあるので、ぜひ取り入れてみてください。
まとめ
中小企業にとって、ブランディングデザインは難しい課題に見えるかもしれません。
しかし、適切な知識とツールを使えば、今日からでも実践を始めることができます。難しそうという気持ちをいったん横において、順序にしたがって進めてみることをおすすめします。
その際は、好き嫌いではなく、きちんとした顧客の声や心理学に基づいたカラーなどを使用し、その時の気持ちで決めてしまわないようにだけ気をつけましょう。
そこを守れば、社内でも説得力をもってデザインやブランディングを進めていくことができますよ。
お困りの場合は、いつでも当社にもご相談ください。